それは、他者の人生を歩くことに繋がるのですからです。
あなたの胆力を育てる勇気づけの専門家 ウミザル式メンタルトレーナーのメタルです。
自己啓発セミナーなどで、よく引用されるマズローの欲求5段階にも出てくる承認欲求ですが、アドラーは明確に否定しています。
人が幸せに生きるために、他者の承認は必要ないと言い切っています。
はたして、それは何故なんでしょうか?
褒めても叱ってもいけない
人は、他者から褒められると喜び、叱られると悲しみます。
当然の反応だともいえますが、アドラーは賞罰教育の欠点だとしています。
ですから、子どもの教育には、褒めても叱ってもいけない。
何故なら、褒めると叱るは他者の価値観によってもたらされるもの。
つまり、「褒めて欲しい」という承認を求めることは、親や教師などの他者にモノの善し悪しの判断を渡している状態なのです。
この状態が常態化すると、子どもは「褒めて欲しいからやる」「叱られたから止める」という判断基準になります。
そこに、本人の善し悪しの判断基準はありません。
やがて、人の価値観に合わせるような思考・行動になってしまいます。
自分の欲求よりも、他者の欲しいもの、他者の求めているモノを優先する。
そんな思考パターン、行動パターンに陥ってしまいます。
つまり、他者の人生を満たすために生きるようになります。
アドラーは、人は、他者の期待を満たすために生きているのではないと言っています。
他者の期待を満たすとは、すなわち人生の主導権を他者に渡すこと。
そこに自分の幸せは無いと考えます。
他者からの承認を求める
他者もあなたの期待を満たすために生きているのではないので、必ず承認して貰えるとは限りません。
そんな、他者からの承認が得られない場合、心の安定が失われます。
ですから、自分の心の安定を求めて、他者に承認を求めてしまうのです。
そして、誰もわたしのことを解ってくれないという状態になってしまう恐れがあるのです。
余談ですが、女性に陥りやすいのが惚れた男に尽(つ)くすことで相手の男性に認めてもらおうとする状態。
男の場合、いくら尽くされても相手の女性に愛情を感じることはありません。
それが当然の状態になるからです。
男は、太古の昔から狩りをするのを役目としてDNAに刻み込まれています。
ですから、逃げる動物は追いますが、何もしなくても逃げないモノには注意を払わないようにできています。
こういうことを書くと、ひんしゅくを買うかもしれませんが、釣った魚には餌をやらないという言葉が示すとおりなのです。
そして、女性の方はこんなに尽くしているのに、どうして愛してくれないの?と生きるのが苦しくなります。
つまり、相手に依存する生き方になってしまうのです。
まとめ
子どもの頃に他者に預けてしまった、人生の主導権。
それを自分に人生に取り戻し、他者の承認を必要としない人間に成長する。
そうすることで、人は幸せに生きることができるのです。
そのために、必要なのは承認ではなく勇気なのです。
参考までに
Written by あなたの胆力を育てる勇気づけの専門家 ウミザル式メンタルトレーナー メタル
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