どうして人は組織の中で心を病んでしまうのでしょうか?
【勇気づけの専門家】元海上保安官うつ専門メンタルコーチのメタルです。
どうして会社や組織の中で「うつ」や「適応障害」などのメンタルが不安定になる人が多いんでしょうか。
わたし自身、海上保安庁という組織に35年間もいて、約20年うつやパニック障害で苦しみました。
だから、その時のことを振り返って考えてみたところ、この2点かなって思います。
組織とうつ
- 組織の価値観と自分の価値観が違う
- 組織は価値観の違う人の集まり
ですね。
組織の価値観と自分の価値観が違う
会社や公務員など組織の中で働いている方なら理解できると思いますが、組織には組織の方針があってそれはその組織が利益を得たり、存続するためのモノですよね。
だけど、それが自分の価値観、つまり生き方と違うことがあります。
というか、ほとんどが違うでしょう。
そこで、自分の心と組織の方針の折り合いを付けられるかどうかです。
もちろん、組織から給料を貰っている限り、その方針に従わなければならない。
わたしの場合も、そのギャップに苦しんでいたように思います。
日本では、小さい頃から組織に従うことを強要されます。
わたしの場合、小学校1〜2年の頃、食べたくない給食を食べるまで席を離れちゃいけないと言われて、午後の授業が始まるまで席に座っていたのを覚えています。
いつも先生が根負けしてましたね。
今考えると、頑固な子どもでした。
大人になってからも、そんな頑固さが自分を苦しめたんだと思います。
つまり、組織に自分を合わせられないんですよね。
そして、ストレスを溜めて酒に逃げたりや愚痴を言ったりしてました。
組織は価値観の違う人の集まり
価値観って育った家庭環境はもちろん、時代や国・地域によっても違います。
学生時代はまだしも、就職して組織に入ると、それこそ出身も違う、親子ほどの年齢差のある人と一緒に仕事をしなければならない。
そんな状態になります。
自分とは、全く価値観の違う人達の集まり。
当然、職場の中の人間関係で好き嫌い、合う合わないが出てきます。
そこで上手に人間関係を築いていくのがコミュニケーション力なんですが、悲しいかな学校では教えてくれないんですよね。
だから、どうしても価値観の違う人達との付き合い方が解らなくて悩みます。
そして、上司、同僚含めて合わない人に腹を立てたり、関係が上手く行かなくてストレスが産まれます。
わたしは、組織を抜けてからこの人間関係もメチャクチャ楽になりました。
だって、合わない人と会わなくて良いから。
自分の価値観が合う人とだけ仕事をしたり、交流したりすれば良いんですからね。
心を病むのは当然のこと
こうやって考えると、組織の中で心を病んでしまうのは、当然なのかも知れません。
組織で働いていて、うつになったから社会不適合だとかダメ人間なわけじゃない。
組織の要求に応えようとして、自分に無理をさせて頑張り過ぎてしまったり、組織や人間関係を築く方法が解らずに苦しんでいるだけだと思いますよ。
だから、必要なのは組織の価値観、他人の価値観と自分の価値観の「折り合い」を付けることじゃないかと思います。
逆に組織の中で心を病まずに仕事が出来ている人って凄いなって思いますよ。
皮肉でも何でもなくて。
まとめ
いま、うつ、適応障害などでメンタルが不安定な方も、組織では働くのであれば、その折り合いを付けることが必要なんですよね。
そして、組織の方もストレスが産まれやすい環境だということを認識して、働きやすい環境作りが必要なんじゃないでしょうか。
これからは、心の時代とも言われ、組織よりも自分の価値観を大事にする時代です。
今までの組織のあり方では、存続できない時代になってきていると思いますけどね。
あなたはどう思われますか?
最後までお読みいただきありがとうございました。
幸福へようそろう!でお願いします。
※ようそろう:武士言葉「よう御座候(ござそうろう)」が転じた海事用語・操舵号令。船首を向ける。または向けたの意味。
詳しくは、ようそろ – Wikipedia
Written by うつ専門メンタルコーチメタル
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