船の操船(船の運転)は大好きでした。
小型船舶などの教習で、初めて船を動かした人は真っ直ぐ走るのが難しいようです。
針路や舵角計(舵の角度)を見ていると真っ直ぐ走ることができません。
この辺りは、バイクの一本橋を渡るのと同じですね。
目的地を見て、あまり大きな舵を取らないのが真っ直ぐ走るコツです。
ですが、本当に操船で難しいのは真っ直ぐ走ることじゃないんです。
留まる
実は、アンカー(錨)を使わずに、洋上で同じ所にいるのが一番難しいんです。
海の上は、当たり前ですが水の上。
風や潮の流れで、船は絶えず影響を受けて移動します。
それをエンジンモーション(車でいうアクセルワークのようなもの)と舵だけで、同じ場所にピタッと止まっているのは至難の業。
余談ですが、この 船は絶えず風や潮の影響を受けて移動するという概念が解らない人が多いようです。
夏場、海水浴で遊びに来た夏場だけ出てくる水上バイク乗りが、「あそこに水上バイクを置いておいたら無くなっちゃいました」と洋上を指さして言っていたという、冗談のような届け出があったのを覚えています。
もちろん、アンカーは入れてません。
そりゃあ無くなるわ。
もちろん、所有者不明の漂流バイクが発見されると「すわ!海難か!」と大騒ぎになるので、通報はありがたいんですけどね。
話を元に戻します。
あるとき、そんな船の特性が、人間の生き様に似ているなって思ったんです。
進化する人、退化する人
「今までどおり、同じことをやっていれば安心だ。」
と思う人は多いでしょう。
確かに潜在意識は、「昨日と同じことをやっていれば、とりあえずは飯は食える」と新しいことをさせないようにします。
だから、新しい試み、今までやったことを始めようとすると、あの手この手を使って妨害します。
潜在意識にとって、「新しいこと=未知の世界=危険=死」だからです。
生命を守るためには必要な機能ですが、これが行き過ぎるとお節介になります。
「ダイエットが成功しない」「健康管理のために走ろうと思ったけど三日坊主になった」というのは、全て潜在意識の現状維持機能(ホメオスタシス)のなせる技。
けして、あなたの根性がないわけでも、だらしないわけでもありません。
そういう風に人間の心はできているんです。
しかし、考えてみてください。
時代は刻々と変化するし、世界情勢は常に動いています。
ファッションや流行なども同じでしょう。
昨日と同じように見えても、常に世の中は少しずつ変化しているんです。
船と同じように放っておいたら、流されて何処かに乗揚げて座礁します。
つまり、昨日と同じ場所に留まろうとしたら、常にエンジンモーションや舵を使って、必死になって努力しないとダメなんです。
とある老舗の料亭は、昔と同じクオリティを保とうと、常に努力して改善を重ねているそうです。
昔とは、捕れる魚や野菜などの食材も違う、調味料も同じものができなくなったり、料理人の腕も様々。
そんな中で、看板の評判を落とさないようにするには、常に進化し続けなければならないんです。
それを人間に当てはめてみると、「今までどおり、同じことをやっていれば安心だ。」というのは、間違っていることが解ります。
人は、常に学び続けて進化する人か、昨日と同じことを続けて退化する人の2種類なんです。
まとめ
やったことないこと、初めてのことは確かに怖いし、時には逃げ出したくなります。
だけど、そこで見方・感じ方を変えて「ワクワクドキドキ」するマインドセットにできるようになると、世界がまた違った色を放って輝き始めます。
現状に不満・愚痴を言いながらも、一生を終える人か、知らない世界へ飛び込んでワクワクドキドキしながら、人生を送る人か。
周りの多くの人達をみていると、この2種類に分かれるような気がする今日この頃です。
Written by メタル(@Metal_mac)
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