以前務めていた職場でも、指示待ちの若手を無くすのが課題でした。
実は、指示待ち社員を育てているのは、上司の方かもしれません。
できる上司ほど、理想が高いのでそっちへ行きたがるんですが、若手社員の方はレベルが追いつかないので失敗してしまう。
それを我慢できない上司が、「お前達には任せておけない!」とばかりにあれこれ指示をして、できないと「お前達はダメだ!」とダメ出し。
前の職場でもよくあることでした。
こういう状態になってしまうと、若手社員はますます動けなくなってしまいます。
細かく指示を出すとますます指示待ちになる
上司の方は、前述のように物事が見えていますから、失敗しないように部下へあれこれ指示してしまいます。
しかし、部下はレベルが追いついていないので指示通りにできない場合が多い。
できないと怒られるから自己肯定感が下がるので、やる気がでなくなる。
そうすると上司から、やる気が無いのか!と怒られる。
本人が頑張ってやってみるけど、また失敗しないか?とビビりながらやるから、また失敗する。
そして怒られる、の悪循環になってしまいます。
挙げ句の果てに、もういいや指示されたとおりにやっていればとなるんじゃないでしょうか?
こんな風に部下は思考停止してしまうと、上司はますます「自分がやらないと!」とイライラして機嫌が悪くなる。
上司も疲弊して、部下もやる気をなくす。
誰も幸せじゃ無いですよね。
失敗する権利
さて、この悪循環を何とかしたい。
こんな場合は、あえて失敗する権利を与えてあげてください。
けして、「いいよいいよ」と甘やかすいうわけではありません。
ただ叱責したり、「何故失敗したんだ!」などの原因論に走らないということです。
まずは部下は部下なりに一生懸命頑張ったところを認めてあげる。
その上で、「できていたところ」と「できていなかったところ」をしっかり分けて「どうすれば成功するのか?」を今回の失敗を含めて上司と部下が一緒に考えることが大事。
上司から、一方的に「次はああしろ」と指示するのではなく部下に考えさせる。
それが、上司から見て必ずしも正解じゃないかもしれませんが、とりあえずやらせてみることで、自ら学習しチャレンジすることができます。
わたしは、成長するという過程は「トライ アンド エラー」だと思っています。
自分で考えてやってみた結果からしか学べません。
なので、すべてを指示していては、上司も疲れますし部下も育ちません。
上司は、失敗する権利を許してチャレンジする機会を作ってやる。
また、部下から「どうしたらいいですか?」と質問されたら答えは言わずに「キミはどうしたら良いと思う?」と問いかける。
「解りません!」と言っても「例えばどうすればいいと思う?」ともう一度質問を返して考えて貰う。
というのは、部下がいままでの経緯で「解りません」と言えば答えを貰えると学習している可能性があるからです。
すぐには答えは出てこなくても、「自分で考える習慣」を付けることによって指示待ち状態を脱出できると思いますよ。
Googleなどで検索するのと同じ事。
キーワードを入れて検索するように、人間も「問いかけられることによって答えを探し始める」のです。
失敗したときの対応
とはいえ、失敗してしまったら上司は「尻拭い」をしなければならないでしょう。
しかし、自分だけで後始末をしてしまっては、これも後輩君は「上司が何とかしてくれる」と学習してしまいます。
そして、上司の方も「後始末をしてやったのに!」と気分が良くありません。
ここは、一緒になって後片付けをしましょう。
ここでも、部下にはどうすればいいか考えて貰う。
そして、再発防止策を一緒に考える。
大切なのは、お互いにコミュニケーションを上手にとって、話し合うことだと思うんです。
まとめ
上司と部下という上下関係ではなく、仲間という関係であって欲しいんです。
上司と部下という立場上の違いはあれ、同じ職場で同じ目的に進む仲間だという意識。
どちらかが、責任を抱え込むのでは無く、他者を責めずに一緒に進む。
部下も上達して、上手く行くようになれば職場に貢献感を覚えて、ますますやる気を出すことでしょう。
そうすれば、好循環が起こって職場が良い環境になっていくでしょう。
これが、アドラー心理学でいう横の関係です。
できる上司ほど、疲弊してしまうもの。
こうあるべきとかこうしなければという自分の価値観を一先ず置いて、部下同僚に接すれば良い環境に成ると思いますよ。
大切なことなのでもう一度。
失敗を許して、部下に考えて貰う、上司は忍耐強く見守る
時間はかかるかもしれませんが、やがて職場の若手は自分たちで気がついて、上司の出番が無くなると思いますよ。
これが指示待ち社員をなくす方法です。
Written by メタル(@Metal_mac)
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