「おじさんが道に倒れてる」
パワハラ・モラハラ・いじめが無い、人々が横の関係で繋がる世界を創り、夢実現をサポートする【勇気づけの専門家】自己実現力育成コーチのメタルです。
昨夜夜10時頃のこと。
自室でAmazonプライムビデオの映画を観ていたわたしに、嫁さんが慌てた顔をしてそう言ったのです。
倒れていた男
嫁さんの話によると、孫が通っている近所の保育園の前を車で通りがかったところ、道に人が倒れているのを発見。
びっくりして車を自宅の車庫へ入れ、もどって様子を観に行ったところ、発見した場所からは移動していたとのこと。
だとすると、死んではいないらしいが、それだけじゃ状況が解らない。
嫁さんが「警察に電話した方が良いかな」と言うが、状況によっては救急車を呼んだ方が良いかもしれないので、「取りあえず現場に行ってくる」と服を着替えて保育園の前へ。
すると、街灯に照らされ雨上がりの保育園の前をフラフラと歩いている人がいる。
あとから付いてきた嫁さんに尋ねると、どうもその人らしい。
わたしと同年代か少し上の男性(以下、おじさん)。
「どうしたんですか?」と声をかけると、おじさんは濡れている道に倒れ込む。
そして一言。
「飲み過ぎた…」
酔っ払いのようだ。
意識もあるし、怪我もしていないようなので、一安心。
「家はどこ?」
と訊くと「三丁目」とのこと。
現在位置は一丁目なので、酔っ払って道を間違えたらしい。
多分、近くのバス停で降りて反対方向へ歩いてしまったと思われる。
それにしても、バス停からはずいぶんと坂道を登らなければならないので大変だったろうに。
三丁目までには、途中バス通りもあり独りで帰らせるのは危険だ。
だけど、警察や救急車を呼ぶほどじゃない。
「家の人を呼ぼうか?」
というと、独り暮らしとのこと。
フラフラしていて足下もおぼつかないので放ってもおけず。
仕方がないので、上着の首根っこを持ってサポートしつつ一緒に家まで送っていくことにした。
背負って搬送(はんそう)することも考えたが、海上保安庁時代の経験から、こういう場合相手がどんな病気を持っているか解らないので、なるべく相手と接触しないのが基本。
いきなり吐くことも考えられるので、相手の正面には立たず、背後から支えるた方が安全だと考えたのだ。
新型コロナウィルスが万円しているこのご時世もあるので、最小限の接触でご勘弁願う。
途中、おじさんが「大丈夫だから」とというので、しかたなく手を離すと歩道の段差につまずいて転倒する。
転んだ勢いで道に顔をぶつけて痛そうにしていた。
「だから言ったのに」と心の中で思いつつ、バス通りも無事に渡ってなんとか3丁目までたどり着く。
家の前まで送り届けようとするが、おじさんは恥ずかしいのか「もう、ほんとにここで大丈夫だから」と懇願するので、リリースすることにした。
心配なので、家の番地だけ訊いてGoogleマップで検索。
先回りして、マップで示された家の前からリリースした道まで戻るが、もうどこにも姿が見えない。
恥ずかしいので、わたしに嘘の番地を教えたか、またまた路地に入り込んで道に迷ったか。
まあ、この気温なら凍死することはないだろうと、家へ戻った。
プライドと迷惑
おじさんが、申し訳なさそうに「大丈夫だから」と言っているのが印象的でした。
わたしが、いくら「家まで送っていくから」といっても聞く耳持たず。
これが男のプライドなんだろうか?
「人に迷惑をかけてはいけない」と日本では教育されるので、そう思い込んでいる人も多いでしょうが、人間は人に迷惑をかけずに生きることはできないのです。
あなたは、今まで一度も人に迷惑をかけたことないですか?
わたしは、いっぱいあります。
今思うと顔から火が出そうなくらい。(^^ゞ
だけど、それが人間。
もちろん、わざと迷惑をかけろと言っているわけではありません。
過ちを侵したら謝罪したり、改善しなければならないですが、全く人に迷惑をかけずに生きていくことはできないと考えた方が、生きやすいですよね。
ある国では「人に迷惑をかけずに生きていけないんだから、あなたも迷惑をかけられたら許してあげなさい」と教えるそうです。
文化の違いかもしれないけど、そういう考え方の方が生きやすい世の中になるでしょう。
もし迷惑をかけてしまったら、人に親切にしてあげるように心掛ける。
ペイフォワード(恩送り)していけばいい。
お互い様の精神ですよ。
好意を受け取る
だからまずは、人の親切を受け取ることから始めていいと思いますよ。
あなたが親切を受け取るところから、良い連鎖を産み出しましょう。
つまらないプライドは捨てて、助けを借りた方が良い場合も多いですから。
今回のおじさんにしても、あのままフラフラと道を渡っていたら、また道路上で寝ていたらと思うと下手したら命を落としかけない。
人に迷惑をかけたからといって、あなたの価値が下がるわけではないですしね。
アドラーの言葉を借りると
「人は不完全だからこそ協力し合える」
のです。
プライドは持っていても良いと思いますが、場合によっては素直に人の親切をいただくということも大事だと思います。
相手の貢献感を満足させることにもなりますしね。
まとめ
実は、単身赴任をしていた時に、わたしも酔っ払って道に寝ていたことがあったんです。
深夜だったのと、車があまり通らない路地だったのでなんともなかったですけどね。
それ以来、焼酎を飲むのを止めました。
あのおじさんも、しばらくの間禁酒するんじゃないかな。
Written by ウミザル式自己実現力育成コーチ メタル
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