ザ・メンタルモデルは、完全に「ひとりぼっち」の「逃避型」でした。
あなたの心に🔥を付ける勇気づけの専門家 ウミザル式自己肯定力育成コーチのメタルです。
最近、わたしの周りで人気のこの本「ザ・メンタルモデル」読みました。
自分がどうして35年間勤めていた海上保安庁を辞めたのか、今なぜこんな行動をしているのか、どうして子どもの頃から「漠然とした寂しさ」を抱えていたのかなどなど、心の奥底にあった疑問が一気に解消しました。
メンタルモデルとは
一般的に使われているメンタルモデルとは、認知心理学の用語で、現実を認知する前提にある思い込みや既成概念を意味するものです。この本における「メンタルモデル」は、人間が幼少期に体験した痛みを切り離すために「自分もしくは世界とはこういうものだ」と無意識に決定づけたその人固有のもっとも深いところにある信念という捉え方をしています
by ザ・メンタルモデル P5まえがき
つまり、この本で取り上げているのは、わたし達の思考パターンとなる前提となる部分です。
この本では、約1000人へのインタビューを元にその前提は大きく4つのパターンに別れるそうです。
- 価値なしモデル「私には価値がない」
- 愛なしモデル「私は愛されない」
- ひとりぼっちモデル「私は所詮ひとりぼっちだ」
- 欠陥欠損モデル「私には何かが決定的に欠けている」
人間はこういう4パターンに沿って思考し、行動しているというもの。
ですから、内側に持っているこれらのパターンによって無意識に行動しているため、外側の世界もそれに沿った状況になってしまうのです。
わたしの場合、本を読んで「ひとりぼっちモデル」だと解り、いろいろなことが腑に落ちました。
組織に馴染まない
小学校、中学校、高校時代を通じて、よく独りで行動していました。
あまり、友達という友達も作らず、当然いつも一緒に遊ぶ友人もいませんでした。
もちろん、趣味などで繋がる友人、知人はいましたが、べったりと一緒にいるということはありませんでしたね。
文化祭などクラスで一緒に何か行事をする際も、わたし独りでできる役割を希望したり。
集団の中にいて、人と同じ事をするのにどうしても馴染めなかったのです。
協力して何かを作り上げるのは好きですが、人とはそれが終わったらまた新しい人達と組んで何かをやる。
そんなパターンを繰り返しました。
35年間の海上保安庁時代も同じように、職場で友人は1人もいませんでした。
休日に同僚と遊ぶことは一度もしたことありません。
同僚と休みにゴルフなどにいく人達もいましたが、わたしは職場の人間関係とプライベートの人間関係を全く別のものと捉えていたので、いつも不思議に思っていました。
海難救助などは、組織の力を借りなければできないことなので一生懸命仕事はしていましたが、それは「困っている人を助けるために働く」のであり「組織のために働く」という観念は全くありませんでした。
中学校時代のクラスメートに「安田はいつも独りだな」と言われたのを今でも覚えています。
来るもの拒まず去る者追わず
そんな感じですから、人付き合いや恋愛も同じようなパターンでした。
20代前半、結婚まで考えて付き合っていた彼女がいました。
しかし、突然彼女に「やりたいことがあるので、しばらく待って欲しい」と言われ、戸惑いました。
親兄弟や親戚にも結婚する前提で紹介した手前、愕然としてしまいました。
今考えると、彼女の事を応援してあげれば良かったと思いますが、当時のわたしにそんな余裕もありませんでした。
お恥ずかしい話、「カッコ悪い」と世間体を考えてしまったんですね。
彼女からは、「結婚は待って欲しい」と言われただけなのですが、わたしは「拒絶された」と感じ、わたしから別れを切り出しました。
「ひとりぼっちモデル」の「どうせ人は離れていくんだから、見捨てられる前に自分から離れてしまおう」という回避行動が発動してしまったようです。
自分から、離れてしまったにも関わらず、その後しばらくは心の半分が無くなってしまったような喪失感に苛まれました。
それ以来、心の何処かで「自分が真剣に相手を好きになると、相手から離れて行ってしまう」という思いがあり「だから相手にのめり込むのは止めよう」と気持ちを抑えてしまうパターンになるようです。
つまり、逆にいうと「相手が離れてしまわないように、好きにならないようにしよう」という行動です。
ですから、すべからくわたしの人間付き合いは、とってもサバサバしています。
人によっては冷たい人と感じるかもしれませんね。
例えば、漫才コンビのように、べったりと同じ人と行動を共にしたことはないです。
企画ごとに新しいメンバーと組むといった感じ。
お互いに頼り合う関係よりもお互い自立して助け合う関係、そんな人間関係を望んでいるのかもしれませんね。
無から有を創る
どうも、このタイプはこういうことに価値を感じているみたいです。
現役時代、退職してからを通じて、今までわたしがやってきたことは「救難訓練の企画」や「イベントの企画」、「アフィリエイト」、「ブログの更新」などなど元々何も無い状態から、人の想いや企画を形にすることです。
形の無いものを見える形に創り上げる。
または、現役時代には後輩の育成や小学校や漁協を廻ってのライフジャケット普及講習など、またはヘリや巡視船艇を使った展示(イベント)訓練の企画を考えるのが大好きでした。
今振り返ると、一番没頭した仕事だったように思います。
そして、現在はボチボチ企業研修などもさせていただく機会もあるのですが、そういう教育などの分野にもやり甲斐を感じています。
こういう仕事に共通しているのは、心には残るけど形としては残らない仕事です。
そして、何も無い状態から人やお金を生み出すという共通点もあるように思います。
創りたい未来
そんな適合期の痛みを乗り越えて、どのタイプでも人はみなミッションを持って生きているようです。
つまり、この世で創りたい未来。
ひとりぼっちモデルはこの分離の痛みをドライブとして、下界で個として独立しながらも本当は生命としてひとつの世界ですべてがつながっている、と感じられるワンネスの世界へと回帰していく、分離から統合へと向かうプロセスを牽引していくミッションを持っています。
by ザ・メンタルモデル P199
だから、アドラー心理学の共同体感覚という考え方がしっくりくるのかもしれません。
上下関係でできていると言って良い海上保安庁時代も、「船長や機関長、課長や部長といった肩書きは単なる役職であり、その人の能力や価値とはなんの関係もない」という考え方だったので、上司によっては「尊大な奴だ」と疎まれることもありました。
だから、年齢や役職、立場にかかわらず、誰とでも横の関係で繋がりたいと思っているようです。
職場や趣味のグループでも、人々が心から繋がり、生き生きと楽しく笑って活動している姿を見たり、思い出したりすると涙が出てきます。
ほら、これを書いている時点で、すでに涙が溢れている(笑)。
人間1人1人に居場所があり、そこで精一杯生きて自分の命を燃やす。
やっぱり、そんな世界を創りたいんだと、この本を読んで確信しました。
まとめ
昔嫁さん(多分愛無しモデル)に、「人間は独りで生まれて、独りで死んでいくんだから…」的なことを言うと「お母さんが大変な思いをして産んで、家族や親しい人達に見守られて死ぬんだから独りじゃない!」ってよく叱られました。(笑)
前述のとおり、「人は自由なのが一番良い状態だ」というのが心の奥底にあるので、人を束縛するのも束縛されるのも大嫌いです。
本書によると、「つながりを失って1人になってしまうのが怖い」愛無しモデルの人に、それに対して「好きにすれば良いよ」とひとりぼっちモデルは言ってしまうとか…
けっこう酷い奴ですね。
でも、こういうカップルは結構多いようです。(^^ゞ
嫁さんに酷いことばかり言ってきたのかも…と反省しきりです。
このメンタルモデルを知ることによって、「いつものパターン」を繰り返そうとする自分に気がつき、自分の創りたい未来に向かって歩むことができるかもしれません。
久しぶりに、心に響く本でした。
ザ・メンタルモデル 痛みの分離から統合へ向かう人の進化のテクノロジー
本当の自分を知る。そして、ありのままで生きる。その美しさに目覚めてほしい――。【本当の自分に出会い、ありのままに生きるための技術。それがメンタルモデル】
Written by ウミザル式自己肯定力育成コーチ メタル
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