決死の救出 乗組員3名を救助せよ!海難救助から学ぶ心の哲学

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海上保安庁にいた35年間、さまざまな海難救助事件事故の現場に立ち会い、さまざまな経験をしました。

横の関係で繋がる世界を創る【勇気づけの専門家】自己肯定力育成コーチのメタルです。

この経験から、どんなことが学べるだろうか?

それが最近のわたしのテーマ。

今回は、約30年前わたしが潜水班長をしていたころ三重県沖の布施田水道で発生した、貨物船が暗礁地帯で乗揚げた事故をご紹介します。

そのあの海難救助から何を学べるか?を考察してみました。

 

乗揚船発生

マジかよ

わたしは、巡視船の搭載艇(とうさいてい)の中にいて、サーチライトの光に照らされた199トンの貨物船を見つめていた。

今日は、4月3日休養日だった。

昼間は、転勤で引っ越してきた同僚の荷物を搬入する手伝いを数件こなしてヘトヘト。

そろそろ寝ようかと思っていた時刻、「乗揚船だ、緊急出港がかかったぞ」という電話で呼び出されたのが約2時間前のこと。

当時のわたしは、鳥羽海上保安部巡視船いすず(現在のいすずとは違うタイプ)で、潜水班8名の班長をしていた。

見つめる先には、船首を暗礁に乗り揚げ、打ち寄せる波に船尾を激しく上下させる長さ約60メートルの貨物船(以下、該船)がいた。

その日は、新月で真っ暗闇、暗礁ギリギリまで近づきアンカー(錨)した巡視船いすず(以下、本船)のサーチライトだけが、該船を照らしていた。

このままだと沈む

直感でそう思った。

該船の乗組員3名が救助を待っている。

しかし、わたしの中には「早く助けなければ」という自分と「助けられるのか?」という不安でいっぱいの自分がいた。

それというのも、本船と該船の間にはアワビの宝庫でもある暗礁地帯が広がっている。

無事にこを抜けられるとは思えない。

搭載艇には、わたしを入れてウエットスーツを着込んだ潜水士が4名が乗り組み、巡視船いすずから救助のためのロープやブイなどの救助物品を積み作業が続いている。

この搭載艇は、「救難艇」と呼ばれ、長さは約7メートル、ディーゼルエンジン搭載でフルスロットルでも12ノット(約20km/h)とスピードは遅いが安定性はいい。

時化(しけ)には強いので、こういう荒れた海での救助作業には最適だ。

しかし、幸い大潮の満潮時で水深は十分あると思われるものの、時化で激しく水深が変わるので安心はできない。

この暗礁地帯で、大きな岩に一度でも衝突すれば、救難艇が転覆するのは免れないだろう。

転覆すれば、われわれは暗夜の海に投げ出される。

暗礁地帯の外は、すぐ外洋。

全員が生きて陸へ戻ることができる保証はない。

「行きたくね〜な〜」

正直そう思っていた。

まだ、わたしの中に救助までのイメージができていなかったのだ。

 

覚悟

さあ!行くか!

今日引っ越してきたばかりの航海長(一般商船の1等航海士)が、最後に乗り組んできて、みんなに気合いを入れた。

その一言で、カチっという音と共に心のスイッチが入った気がした。

(え〜い、何かあったら航海長が責任を取るだろう)

そんな無責任?な覚悟が決まると、それまでの不安は何処へやら。

わたしの脳は「どうやったら安全に該船へたどり着けるだろうか」と考え始めた。

すると「該船は船首を乗り上げている、ということはできるだけ沖へ出てそこから該船が乗揚げたコースを辿れば暗礁地帯を避けて近づけるかも」というアイデアが浮かんだ。

そしてもう一つ「1人を救難艇の船首に配置して、見張りをさせよう」という案も。

そこで、一番身軽な班員にライトを持たせて見張りをさせた。

もっとも、この班員に「あの時わたしが一番危険な場所にいたんですよね」と苦笑いしながら言われたが、こういう時の見張り重要だ。

わたしは、救難艇を沖へ向けて暗礁地帯を避けるコースを進んだ。

もっとも、出発前に海図を見て大体の位置関係は把握していたが、船内に海図やレーダーを備えていないので、正確な位置を知る方法はない。

勘と見張り、それに運だけが頼りだ。

本船のサーチライトで、救難艇の前方を照らして貰って波を見ながら進む。

時折、大きな波に船首が突っ込み全員が艇にしがみつく。

うかうかしていると、突っ込んだ衝撃で海へ放り出される。

潮を被り、4月とはいえ、まだ冷たい風が当たると顔が痛い。

 

救助

そんな状態が20分〜30分続いただろうか、船尾に海面を照らす照明を付けて、救助を待っている該船にたどり着いた。

後部甲板(こうはん)には、不安げな表情で船下を覗き込む乗組員が見える。

近づこうにも該船の船尾が激しく上下しているので、うっかり真下に入ると救難艇ごと潰されかねない。

船尾から風と波を受けながら、船位を保持するのは至難の業だ。

大丈夫か!怪我人はいないか!

と航海長が声を掛ける。

幸い怪我人はなく、約3メートル上の後部甲板からジャコブスラダー(縄はしご)が降ろされ、1人ずつ慎重に降りてくる。

慌てるな、ゆっくり降りてこい

風や波に流されるので、何度アプローチを繰り返して何とか該船乗組員3名を救難艇へ揚収。

来た道を引き返し、無事に本船に到着して救助を終えた。

他の海上保安官へ事情聴取を任せて、ベッドに入ったのは午前2時過ぎだった。

 

光と闇

起きてから食事を済ませ、昼前にアンカーワッチ(見張り)の為、ブリッジ(船橋)へ上がると、風は強いものの昨日とは打って変わって快晴の空。

春の日差しが心地いい、ポカポカした良い天気で太陽がまぶしいくらいだ。

ふと、該船の様子はどうだろうか?と思い、目を向けるとその風景に腰を抜かしそうになった

かろうじて浮かんでいる該船と本船の間には、強風に煽られて真っ白な波の立つ岩だらけの暗礁地帯が広がっていたのだ。

よくあの中を無事に帰ってこられたものだ

暗闇で見えなかったからこそ、救助できたのかもしれない。

そんな思いが湧き上がってきて、その場にへたり込んだのを覚えている。

 

学んだこと

ここまで読んでくださってありがとうございました。

これからが大事。

あなたは、この事故から何を学べますか?

わたしが、学んだのはこんなこと。

  1. 責任の所在
  2. 人間のずるさかもしれないが、自分が責任を取らなくて良いとわかると思い切ることができる。

    上司の「俺が責任を持つからやってみろ」という一言が背中を押す。

  3. 覚悟するとは
  4. 迷っている間は、答えが出ないということ。

    今回の場合だと「救助へ行く」という覚悟ができなかったから、何も思い付かなかっただけ。

    「救助へ行く」と決めてしまえば、その時から脳は答えを探し始める。

    「できるかどうか」考えてる間は「できる気がしない」のは当たり前。

    覚悟は「悟りを覚える」と書く。

    つまり、決めないから悟れない。

    逆に難しいと思っても、勇気を持って決めれば、悟ることができる

  5. 信じて任せる
  6. 航海長は、わたし達を信じて任せてくれた。

    まだ、顔を合わせて数時間しか経っていないにもかかわらずだ。

    任せてくれたからこそ、自分たちの期待に応えようとした。

    因みに、この航海長は海上保安庁の中でも海難救助を専門とする元特殊救難隊員、その後も現役時代はいろいろお世話になった。

    今考えてみても、信じる力には素晴らしいものがある。

    信頼するからこそ、相手も信じてくれるのだ。

こんなことから見えてくるのは、上司の理想像。

人間関係は、すべからく鏡の法則だ。

部下に信頼して欲しいのなら、まず自分が部下を信じることじゃなかろうか。

また、自分を信じることで解決することで何とかなることも多いかも。

 

まとめ

信じる」の反対は「期待」。

期待」は、こちらの都合の良いように物事が運ぶのを願うこと。

信頼」は、信じて委ねること。

しかし、人は自分の都合の良いようには動いてくれない。

だから、時折期待は外れる

期待外れと怒る人は、勝手に期待して勝手に怒っているだけなので相手にしないこと。

人は、他人を信頼することによって信頼を得る資格が与えられる。

第8の習慣」より、スティーブン・R・コヴィー

Written by ウミザル式自己肯定力育成コーチ メタル


 

 

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