【アドラー心理学】うつ治す名言 ジョブズの「他人の人生を生きる」とは

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この記事は、リンカジmac(http://rinkaji-mac.com/)に掲載した記事を加筆・訂正したものです。

スティーブ・ジョブズの名言はたくさんありますが、その中にこんな一節があります。

あなたの時間は限られている。だから他人の人生を生きたりして無駄に過ごしてはいけない。ドグマ(教義、常識、既存の理論)にとらわれるな。それは他人の考えた結果で生きていることなのだから。他人の意見が雑音のようにあなたの内面の声をかき消したりすることのないようにしなさい。そして最も重要なのは、自分の心と直感を信じる勇気を持ちなさい。それはどういうわけかあなたが本当になりたいものをすでによく知っているのだから。それ以外のことは、全部二の次の意味しかない。

via: スティーブ・ジョブズの名言・格言|他人のドグマにとらわれるな

この言葉と同じことが、最近読んだ、アドラー心理学の本に書かれていました。

私もうつを克服するためにいろいろな本を読みましたが、驚いたことにこの本には今まで読んだ本のエッセンスが体系化して書かれていたのです。

それもそのはず、どうも自己啓発の源流になった心理学のようです。

スティーブ・ジョブズがこのことを知っていたかどうかは謎ですが、この本にある他人の人生を生きるとはどういうことか?を本の内容を引用しつつ考えてみました。

人間関係で悩む人の解決の糸口になれば幸いです。

 

書店の店頭でも上位にランクされているので、ご存じの方も多いと思います。

内容は、今までの心理学とは180度違った所も有り、斬新な内容だと感じましたが、提唱者のアルフレッド・アドラーは1900年前後を生きた人で、1937年5月28日満67歳で没していています。

フロイトの共同研究者だったこともあるそうで、結構長い歴史がある理論です。

私のうつ歴などについて

本題に入る前に私のことをお話ししておきます。

わたしは、最初生活習慣の乱れからパニック障害を発症。

その後軽度のうつを発症しました。

もう何年もパニック障害の発作は起こしておらず、最近では全くうつ症状に苦しむことはなくなりました。

しかし、勝手に通院を止めると再発の恐れがあるため、現在でも月1回心療内科で薬を貰って服用しています。

これはあくまで持論ですが、うつは薬では治りません

風邪は症状を抑える薬があっても風邪そのものを治す薬が無いように、うつの薬も憂鬱な状態を和らげる事はできても、うつそのものを治すことはできないのです

私も改善へ向かう過程で、自分なりにうつなどと向き合いながら、自分の考え方を変えてきました。

そして、変えることによってうつが改善したのです。

 

嫌われる勇気

この本は、悩める青年の問いに哲人が答えるという青年と哲人の対話(問答)形式で書かれていて、青年の気持ちを解きほぐすように会話が進みます。

重要な部分だけ、ピックアップして本の内容を簡単に紹介します。

 

承認欲求

人は誰しも、他人に認められたい、人に理解して貰いたいという欲求があります。
それを、心理学では “承認欲求“ と呼んでいます。

しかしアドラー心理学では、この承認欲求を否定します。

われわれは、「他社の期待を満たすために生きているのではない」のです。-中略- 他社からの承認を求め、他者からの評価ばかりを気にしていいると、最終的には他者の人生を生きることになります。

他者(自分以外の人間)は、いろんな要求・期待をします、自分の思い込みの場合も多々ありますが、少なくとも私達はそう感じます

例えば受験勉強。

親は「勉強しろ!勉強して立派な学校に入り良い会社へ入れ」などと期待するかもしれません。

しかし、これらの期待や願望は、他者の期待や願望であり、貴方の期待や願望ではありません

子供の頃は、親から見捨てられると生命の危機に陥るので、親の価値観や期待は無条件で深層心理にインプットされます。

この深層心理にインプットされたプログラムが、大人になっても残っていて知らず知らずのうちに自分の思考や行動の根拠になっていくのです。

このような他者からの期待や願望を満たすために生きる、つまり自己の承認欲求を満たすために生きてしまうと「他者の人生を生きる」ことになるのです。

この他者の要求を自分の目標へ上手く転換できれば大丈夫ですが、承認欲求を満たす事が目標になってしまうとストレスが溜まり、自分を苦しめることになります。

何故かと言うと、他者の期待や願望に上手く応えることができれば良いですが、人生すべて上手くいくことはありません。

仕事が上手くいかなかった、受験に失敗した場合、つまり承認欲求を満たすことができない場合もあるでしょう。

この時「自分はダメな人間だ」と自分を責めてしまう。

これが、うつの種になります。

また、逆の場合もあります。

親にとっても、あんなに「勉強しろ!」と言っても息子はいっこうに勉強する気配が無い。

この場合も、親にとっては不安やストレスの対象になり、イライラしたり悩んだりする事になるでしょう。

他者を自分の思いどおり、望んだとおりに動かそうとすること
これもまたうつの種になります。

 

課題の分離

この承認欲求を回避するためにどうすれば良いか。

自分の課題と他者の課題を分けることだとアドラー心理学は言います。

これは誰の課題なのか?

われわれは「これは誰の課題なのか?」という視点から、自分の課題と他者の課題とを分離していく必要があるのです。-中略- 他者の課題には踏み込まない -略- あらゆる対人関係のトラブルは、他者の課題に土足で踏み込むこと— あるいは自分の課題に土足で踏み込まれること—によって引き起こされます。

では誰の課題かを見分ける方法についてはこう言っています。

誰の課題かを見分ける方法はシンプルです。「その選択によってもたらされる結末を最終的に引き受けるのは誰か?」を考えてください

前項の例を取ると

「勉強をしない」という選択をした場合、その責を負うのは息子です。

こう言ってしまうと、とても冷たく突き放した考え方のように思われますが、放任しろというわけじゃありません。

無論、精いっぱいの援助はします。-中略- ある国に「馬を水辺に連れて行くことはできるが、水を呑ませることはできない」ということわざがあります。

親は勉強をするように仕向けたり、補助をすることはできますが、最終的に勉強をするか否かを決定するのは息子です。

勉強しない息子を責めたり、親がそのために悩んだりすることは、他者の課題に土足で踏み込む行為なのです

私の母親は私にいつも口うるさく「勉強しろ!」と言っていましたが、父親は私に一度も「勉強しろ」とは言いませんでした。

大人になってから、父親に何故勉強しろと言わなかったのか尋ねたところ「口うるさく言っても、結局勉強するのはお前だからな」といいました。

アドラー心理学を知っていたのか、それとも私に過度な期待をしていなかったのか解りませんが、勉強しなかったツケは確かに身をもって感じていますw

 

不自由な生き方

嫌われる勇気に登場する哲人は、他者からの承認を求める生き方は、不自由な生き方だと言います。

他者からの視線を気にして、他者の顔色を窺いながら生きること。他者の望みをかなえるように生きること、確かに道しるべにはなるかもしれませんが、非常に不自由な生き方です。

哲人は青年に対し「貴方は誰からも嫌われたくないのでしょう」と言い、青年は「わざわざ嫌われたいと願う人間などどこにいますか!」と応えます。

そう、確かに嫌われたいと望む人などいない。でもこう考えてください。誰からも嫌われないためにはどうすればいいか?答えはひとつしかありません。常に他者の顔色を窺いながら、あらゆる他者に忠誠を使うことです。-中略- しかしこのとき、大きな矛盾が待っています。嫌われたくないとの一心から、(他者が10人いたとすれば)10人全員に忠誠を誓う。これはちょうどポピュリズムに陥った政治家のようなもので、できないことまで「できる」と約束したり、取れない責任まで引き受けたりしてしまうことになります。無論その嘘はほどなく発覚してしまうでしょう。 -中略- 他者の期待を満たすように生きること、そして自分の人生を他人任せにすること。これは、自分に嘘をつき、周囲の人々に対しても嘘をつき続ける生き方なのです。

誰からも認めて貰おうと努力すればするほど、結局は他者を裏切ることになります。

そして、哲人は “他者の課題に介入することこそ、自己中心的な発想“ だと言います。

例を挙げると、子供が作らない(できない)夫婦に対して、他者が「子供を早く作りなさいよ、可愛いわよ」という一言でしょうか?

子供を作らない(できない)のは夫婦の問題であって他者の問題ではありません。

これが ”他者の課題に土足で踏み込むこと” になりトラブルの原因となるのです。

結婚してから3年間、妊娠しなかったため わたしの妻も他者からよくこの言葉を発せられ、そのたびに辛い思いをしていました。

 

まとめ

アドラー心理学は「勇気の心理学」とも言われるそうで 自分を変えることができるのは、自分しかいませんと書かれています。

ただ闇雲に「自分を変える勇気を出せ」と言われてもでるものではありませんが、自分を変えるために他者や自分を勇気づける方法・考え方についても言及しています。

他者と自分との関係、つまり対人関係をどう捉えるかによって自分の住む世界が変わります

アドラーは、対人関係を「縦」で捉えずに、「横」で捉えることによって気持ちを楽に生きることができるようになると言います。

どうすれば「他人の人生を生きずに自分の人生を生きること」ができるのか?

そんな対人関係の悩みを解消する知恵が詰まった本でした。

うつで悩んでいる方は、きっとこの本を読めば光が差すことでしょう。

 

 

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